チャンバーボックス製作事例|大型・1点ものに対応する設計から板金・組立まで一貫体制

今回製作した大型チャンバーボックス(2基)。フランジ接続構造で現場での据付・分解が容易です

この記事でわかること:チャンバーボックスの役割と種類/大型チャンバー製作で失敗しないための設計ポイント/材質の選び方(ステンレス・亜鉛メッキ鋼板・アルミの比較)/実際の製作工程。設備の更新・新設でチャンバーの製作先をお探しの設備担当者様・設計者様に向けて、製作現場の視点でまとめました。

今回は、換気・空調設備向けの大型チャンバーボックス2基の製作事例をご紹介します。写真のとおり、前面に開口部を持つ下部チャンバーと上部の密閉ボックスをフランジで接続し、鋼製架台に搭載した構成です。人の背丈に迫る大型サイズでも、面のゆがみを抑えた平滑な仕上がりと、通りの揃ったフランジ精度が求められる製品です。

チャンバーボックスとは?役割と種類

チャンバーボックス(チャンバー)とは、ダクト経路の途中や送風機・空調機の前後に設ける「空気だまり」の箱です。気流をいったん受け止めて整えることで、次のような役割を果たします。

  • 整流:偏った気流を均一化し、複数の吹出口・吸込口へ安定して分配する
  • 消音:送風機の騒音を緩和する(内貼りチャンバー)
  • 接続・変換:機器とダクトのサイズ・形状の違いを吸収する
  • 点検・メンテナンス:フィルターや機器へのアクセス空間を確保する

規格品では対応できない寸法・開口位置になることが多く、建物や設備に合わせた1点ものの製作になるのがチャンバーの特徴です。だからこそ、図面段階での擦り合わせと板金加工の精度が仕上がりを大きく左右します。

本事例の概要とポイント

  • 大型でも面精度を確保:大判パネルはたわみ・ゆがみが出やすいため、リブ・フランジ構造で剛性を持たせ、平滑な面を実現
  • フランジ接続による分割構造:上下分割で製作・運搬・現場据付が容易。将来の改修時にも分解して対応可能
  • CAD/CAMによる展開設計:開口位置・ボルト穴ピッチまで含めて設計段階で確定し、現場での手直しを防止
  • レーザー加工機(アマダ製)による高精度切断:大判材でも寸法精度を維持
  • 鋼製架台まで含めて製作:本体と架台をセットで設計することで、据付時の位置合わせがスムーズ

材質はどう選ぶ?ステンレス・亜鉛メッキ鋼板・アルミの比較

チャンバー製作のご相談で最も多いのが材質選定です。設置環境と予算のバランスで選ぶのが基本です。

材質特徴向いている環境
ステンレス(SUS304・SUS316)耐食性・耐久性・美観に優れる。コストは高め食品・厨房・薬品環境、屋外、清掃頻度の高い設備
亜鉛メッキ鋼板・ガルバリウム鋼板コストと耐食性のバランスが良く、一般空調の標準屋内の換気・空調設備全般
アルミ軽量で加工性が良い。軽量化したい箇所に吊り設置、重量制限のある場所

迷われる場合は、設置場所の写真や条件をお伝えいただければ、コストを含めた比較でご提案します。当社はステンレス・アルミ・鉄のいずれにも対応しているため、特定の材質に誘導せず、環境に合った選定が可能です。

製作工程

  1. 設計・展開図作成:CAD/CAMで開口位置・フランジ・ボルト穴まで確定。接続先機器の図面と照合
  2. レーザー切断:大判材を高精度に切断し、組立時の隙間を最小化
  3. 曲げ加工:プレスブレーキでパネル・フランジ・リブを成形
  4. 接合・組立:用途に応じてTIG溶接・スポット溶接・リベット等を選定し、気密性と強度を確保
  5. 検査・仕上げ:寸法検査のうえ、必要に応じてヘアライン処理等の表面仕上げ

よくあるご質問

Q. 図面がなく、現物や手書きスケッチしかありません。製作できますか?

A. 対応可能です。現物の採寸やスケッチをもとに、当社側でCAD図面を起こしてから製作します。既設チャンバーの更新(作り替え)のご相談も多くいただいています。

Q. 1台だけの製作でも依頼できますか?

A. はい。当社は多品種少量生産を得意としており、1点ものから対応します。本事例も2基のみの製作です。

Q. 大型のチャンバーはどのくらいのサイズまで作れますか?

A. 分割構造(フランジ接続)にすることで、加工機の板サイズを超える大型品にも対応できます。運搬・搬入経路も考慮して分割位置をご提案しますので、設置場所の条件をお知らせください。

Q. 架台や点検口も一緒に頼めますか?

A. 可能です。本体・架台・点検口・フランジをまとめて設計することで、現場での位置合わせや後付け加工の手間を減らせます。

まとめ:チャンバー製作は「設計段階の相談」が仕上がりを決めます

チャンバーボックスは建物・設備ごとの1点ものだからこそ、開口位置・分割方法・材質を設計段階で擦り合わせることが、現場での手戻りを防ぐ最大のポイントです。株式会社オーディーケーは、設計から切断・曲げ・接合・組立まで社内一貫体制で、大型・小ロットのチャンバー製作に対応しています。

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