
本事例は、ステンレス製(SUS系)機器収納筐体の、組立前の部品展開状態を示した製作事例です。
筐体本体フレーム・銅管溶接パネル・放熱スリットパネル・多穴サイドパネルの4構成で成り立っており、 各パネルを組み合わせることで完成筐体となる構造です。
各部品において、 ・タブ&スロット構造による組立位置精度の確保 ・銅管ニップルの溶接気密性 ・格子状スリットの加工精度と配列均一性 ・丸穴・角穴の位置管理 ・組立後の直角度・平行度の維持
など、部品単体の精度が筐体全体の品質に直結する製品群です。
流体配管接続・放熱・多系統ケーブル引き込みを伴う制御機器・試験装置・産業設備などの筐体として使用されることを想定しています。
部品構成と各パーツの加工ポイント
① フレーム筐体本体 タブ&スロット構造を採用した組立フレームです。各パネルを差し込むことで組立位置が自動的に決まる構造となっており、組立精度と再現性を確保しています。内部には棚板受けも設けられており、ユニットの段積み収納にも対応しています。
② 銅管ニップル溶接パネル フラットなステンレスパネルに銅管ニップルを2本TIG溶接した部品です。異種金属(SUS×銅)の接合となるため、溶接条件の管理と気密性の確保が加工上の重要ポイントとなります。冷却水・流体配管の引き込み口として機能します。
③ 放熱スリットパネル 格子状の細幅スリットをレーザー加工で多数形成したパネルです。スリットの均一な配列と寸法精度が通気性・放熱性に直結します。四隅にはフランジ(足)が設けられており、取付面との間隔確保にも対応しています。
④ 多穴サイドパネル 大小の丸穴・角穴を複数配置したサイドパネルです。各穴はケーブルグランド・コネクタ・ディスプレイ窓などの取付開口として機能します。フランジ付き構造により筐体本体への取付剛性を確保しています。
製作仕様(参考)
製品名:ステンレス製 多機能パネル構成筐体(部品展開)
材質:SUS304 加工内容:レーザー加工/曲げ加工/TIG溶接/組立加工
構造:タブ&スロット+パネル組立構成
板厚:t1.5〜t2.0程度
仕上げ: ・ヘアライン(HL) ・2B ・バフ仕上げ対応可
参考サイズ例: ・高さ:約300〜600mm ・幅:約250〜500mm ・奥行:約250〜450mm
※搭載機器・配管仕様に応じて設計変更可能
技術的ポイント
・タブ&スロット構造による各パネルの組立位置精度確保
・銅管ニップルのTIG溶接(異種金属:SUS×銅)による気密接合
・格子状スリットのレーザー加工による均一配列と寸法再現性
・丸穴・角穴・スリットを混在させた多開口パネルの一括加工
・フランジ曲げによる取付面の平行度・剛性確保
・部品展開状態での各パーツ精度管理による組立後品質の安定
部品単体の寸法精度が組立後の筐体精度に直結するため、各工程での寸法管理が重要なポイントとなります。
カスタム対応について
以下のような仕様変更が可能です。
・パネル枚数・構成の変更
・スリット形状・配列・密度の変更
・銅管径・本数・取付位置の変更
・ステンレス管・真鍮管への材質変更
・開口穴径・数・位置の変更
・棚板段数・高さの変更
・サイズ変更(高さ・幅・奥行)
・扉・カバーパネルの追加
・塗装仕上げ対応
配管仕様・放熱要件・搭載機器に合わせた設計調整にも対応可能です。
よくあるご相談
・放熱と配管引き込みを同一筐体で対応したい
・異種金属の溶接ができるか確認したい
・組立精度を安定させる構造にしたい
・パネル構成で後からレイアウト変更できるようにしたい
・試作段階から相談したい
各パネルの機能要件・取付条件を確認しながら、加工性・組立性・放熱性を考慮した構造をご提案いたします。
小ロット・試作対応
本製品は1台から製作可能です。
試作機・設備開発・治具用途など、複数パネル構成の小ロット案件にも柔軟に対応しております。
まとめ
多機能パネルで構成されたステンレス筐体は、 各部品の加工精度と組立構造の設計が、完成品の品質を大きく左右します。
タブ&スロット・溶接・スリット加工・多穴開口など、 複数の加工要素を一括対応することで、納期と品質の両立が可能になります。
既製品では対応できない構成・仕様にも柔軟に対応可能です。 まずは仕様条件からご相談ください。
