
◇ステンレス板金の曲げ加工で失敗しない設計ポイント
ステンレスは強度が高く、バネ戻りが大きいため、板金の「曲げ加工」には専門的な知識が必要です。曲げ半径や繊維方向、Rの設定を誤ると、精度不良や割れ、組立不良につながります。安定した製作を行うには、設計段階からの工夫が不可欠です。
◇ステンレス曲げ加工の主なリスク
・バネ戻りで想定した角度にならない
・曲げ部に割れやしわが発生する
・多方向の曲げで寸法誤差が累積する
◇設計の注意点と対策
・曲げ内Rは板厚の1.5倍以上を目安に設定
・ローリング方向(繊維方向)と曲げ方向の関係に注意
・応力が集中する箇所には補強リブや逃げ形状を追加
・曲げ加工順を考慮し、無理な成形を避ける
また、曲げた後に組立・溶接が行われる場合は、曲げ精度と位置ズレの許容範囲を把握しておくことが大切です。CAD設計の段階から曲げシミュレーションを取り入れることで、製作精度が飛躍的に向上します。
オーディーケーでは、長年の板金実績をもとに、形状・材質ごとの最適な曲げ条件をデータベース化。手戻りの少ない曲げ設計をサポートします。