
分析装置や医療機器、通信ユニットなどの精密機器に求められるのは、装置内部の安定したユニット固定です。基板やセンサー、モジュール類が正確に配置されてこそ、製品全体の性能が発揮されます。ステンレス製装置内蔵フレーム筐体(スペーサー付きタイプ)は、位置精度と剛性にこだわった内部構造で、組み込み作業の効率化と長期信頼性を支える製品です。
◇ステンレス製装置内蔵フレーム筐体とは?
電子基板や制御ユニット、各種センサーなどを内部に高精度で固定するための装置ベース筐体です。スペーサーやスタッドによって取付位置が一律に保たれ、組立の精度と再現性を確保します。主に医療・分析・通信機器の内部構造として使用されています。
◇製品詳細
・製品名:ステンレス製装置内蔵フレーム筐体(スペーサー付きタイプ)
・材質:SUS304 HL仕上げ
・板厚:t1.5〜t2.0
・構成要素:スタッド溶接スペーサー/取付穴配置/曲げ加工部/開口・メンテスペース付きフレーム
◇特長
・スタッド溶接による多点固定で、内部ユニットの位置精度を確保
・ヘアライン仕上げにより外観対応も可能な高品位構造
・熱変形を抑えた加工管理で±0.1mm級の寸法精度
・開口やタップ穴の配置により、配線・保守性にも配慮
・単品試作から中量産まで対応可能な柔軟な製造体制
◇使用例
・医療分析装置のセンサーベース筐体
・通信装置の内部ユニット固定フレーム
・精密制御装置のモジュールベース構造
・検査機器や計測器の内部シャーシ
◇加工方法
レーザー切断で精密に部材を加工し、高精度ベンダーで曲げ成形を行います。スタッドや溶接ナットは指定位置に溶接で固定します。板厚の変化や溶接熱による歪みを抑えつつ、全体の平面度と直角度を確保します。外装対応にはヘアライン仕上げを施し、美観性も向上させています。
◇取組み
設計図がない場合にも、機器寸法や搭載内容をもとに構造提案が可能です。溶接・曲げ・開口の各工程で個別に調整を行いながら、試作時から量産まで安定した品質管理を実施しています。医療機器・分析装置など、精度が求められる分野に対応する内部フレームとして高い評価をいただいています。
◇まとめ
装置内部の安定性と組立効率を高めるためには、精密な筐体構造が不可欠です。スペーサー付きのステンレス製フレーム筐体は、高い寸法精度と構造剛性により、信頼性の高い機器開発を支える存在として、さまざまな分野で活躍しています。